報告

民主主義の危機は世界共通の課題~市民社会スペース縮減の時代から SDGsゴール16達成に向けて~を開催しました

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【開催概要】
●2019年11月16日(
●なごや人権啓発センター(ソレイユプラザ)研修室
●「当日配布資料(PDF) 」「声明文(PDF)

☆プレイベント
 チベット映画「恐怖を乗り越えて」上映

☆シンポジウム第1部
・開会あいさつ
 八木巌(不戦へのネットワーク、名古屋NGOセンター代表理事)
・G20 大阪市民サミットからのメッセージ
 加藤良太さん(G20大阪市民サミット実行委員会事務局長)
・基調講演 「多国間会議における市民社会スペースの確保~C20の経験から~」
 三輪敦子さん(アジア太平洋・人権情報センター(ヒューライツ大阪)所長)
・東海地域市民社会からの課題提示~SDGsゴール16「平和と公正をすべての人に」を軸に考える~
 ①移民の人権:在日外国人、安い労働力として使い捨て?
  発題者:佐伯奈津子さん(名古屋学院大学国際文化学部教員)
 ②難民の権利:チベットの現状と日本における支援
  発題者:佐久間英途さん(チベット友の会代表)
 ③市民活動と政策環境:「不自由」をのりこえて
  発題者:関口威人さん(なごやメディア研究会代表理事)
 ④公正・平等:気候変動問題は国家間・世代間の不公正
  発題者:宇佐見紘且さん(グローバル気候マーチ主催者)

 

 

 

 

☆シンポジウム第2部
・グループ討論

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・まとめ
・G20 大阪市民サミットからのメッセージ
 新川達郎さん(G20大阪市民サミット実行委員会共同委員長)
・閉会挨拶と声明発表
 西井和裕(名古屋NGOセンター政策提言委員)
 神田浩史(泉京・垂井 理事)

 

 

 

 

 

また、東海市民社会ネットワークとして下記の通り声明を発表しました。

SDGsゴール16を軸に市民社会スペース縮減の課題に取り組もう(声明)

 私たち東海市民社会ネットワークに集うNGO/NPOは、G20外相会合に向けてのシンポジウム「民主主義の危機は世界共通の課題」を開催し、市民社会スペースの縮減の問題を持続可能な開発目標(SDGs)ゴール16と関連づけて考える機会を持ちました。
 近年、私たち市民が自由に言論・表現、集会、結社する空間が狭まってきています。今、周囲を見回すと、自由であるべき芸術表現に暴力的な圧力が加えられた事例や、特定の民族を対象にした憎悪に満ちた主張や、障害ある人々や貧困に陥った人々に対する自己責任論を背景にしたバッシングなど、非合理な感情や非寛容な態度が社会の深部から噴き出している現実を目の当たりにします。社会の深部に潜在する非合理や非寛容が時には自由な言論や表現活動を圧迫し、また時には自由や平等、人権など民主主義の基盤となっている価値を毀損する現実を前にして、私たちは市民活動の基盤そのものが損なわれているのではないかという危惧を持ちます。
 NGO/NPOの活動自体を振り返ってみても、政治的なテーマを理由にした公共施設の利用拒否や委託事業・指定管理の受託により本来のミッションから後退する傾向が見られるなど、「市民協働」を謳う事業が対等なパートナーシップからほど遠く、市民自ら相手の意図を忖度し自己規制する事例など、市民団体の活動に深くかかわる問題を見出すことができます。
 こうした事態を私たちはNGO/NPOの活動基盤に関わる問題として危機感を募らせています。こういった市民社会スペースの縮減は日本社会だけで起こっているのではなく、世界各地で引き起こされています。世界の共通課題となっている市民社会の縮減に立ち向かうために、SDGsゴール16では「平和と公正をすべての人に」と謳われ、暴力と恐怖からの解放と法による保護と支配の実現を目指しています。
 私たち東海市民社会ネットワークに参加するNGO/NPOは今後、SDGsゴール16実現に向けた活動を足掛かりに、市民社会スペースの縮減をより多くの人々とともに共有し、課題の解決に取り組むことをここに表明します。

2019年11月16日
東海市民社会ネットワーク

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