報告

【動画公開】2/6(日)シンポジウム「海外ルーツの市民とともにある日本社会」

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2022年2月6日に開催されたシンポジウムの模様です。
公開期間:1か月間

雪が舞う悪天候、またコロナの感染拡大の中など悪条件で、当初の対面とオンラインの併用から全面オンラインとなり、どんな本番になるかと不安でいっぱいでした。しかし、JICA中部と会場にかけつけたNGO側スタッフがワンチームとなりスムースな運営がなされました。

参加者は計170名(うち30名が運営側)でJICA関係者、企業の従業員や組合関係者(トヨタ自動車、連合愛知、ふれあいユニオンなど)も、また、YWCA関係者、自治体(国際交流協会など)、大学(学生、教員)、NPOなど、関心のある市民、その中でも海外にルーツをもつ市民の参加が多いようでした。

基調講演では望月さんの静かな語り口で、熊本県のベトナム人実習生の妊娠と死産の事例も引きながら包括的、体系的に外国人労働者の人権と制度の問題について話され、まさしくシンポジウムの基調を作ってくれました。質疑応答のあとには、3つの現場からの報告がなされましたが、当事者の声を直接聞けることを意識して企画されました。

インドネシア実習生のインタビューを交えた佐伯さんからの報告が最初になり、望月さんの講演のつながりとしてスムースで、さらに具体的な事例が、当事者自身の声によって、支援する佐伯さんからの適切な説明もあり、実習生をめぐる課題その取り組みについて参加者の理解が深まったと思います。

山田ロサリオさんと神田さんの対話による在留外国人の労働における日本社会の課題と取り組み紹介において、外国人として見られるのではなく、同じ市民として見られたい、また市民の権利がフルに履行できる環境を整える日本社会の義務についても話されました。また、実習生と在留外国人が労働市場において競合関係にあることも触れられました。

ユースであるフィリピン出身の竹内さんはインドネシア出身のケシアさんとの対話で、キャリア形成の過程における困難さについて、また、それを乗り越えて夢の実現をされたこと、そのための教育機関関係者からの適切なサポートがあったこと、一方で竹内さんのようなサクセスストーリーは一部で、そうでもない外国にルーツを持つ子供たちが多くいることに気づかされました。

全体で1時間のワークショップ、うち31分という短い時間でのグループワーク、しかもお題が2つあるし、人数も100名を超える中で、十分議論ができたとはいいがたいですが、少なくとも自分の頭で考え自分の意見を共有する時間になったかと思います。それを可能にした18名のグループファシリテーターと補助グループファシリテーターのみなさま、そして全体ファシリテーターの出口さんに感謝です。

この取り組みはJICA中部と地域のNGOの定期協議会の中から生まれ2年余を経て実現しました。NGOとJICAのコラボによる相乗効果が発揮された会だと実感されました。外国にルーツを持つ人たちが変わる以上に私たち日本社会が変わることの重要性を確認する機会だったと思います。真の意味で「海外ルーツの市民と『共にある』日本社会」に一人ひとりが一歩、近づくための一助になったら幸いです。

3月3日の中部NGO-JICA中部地域協議会では協議題としてこのシンポジウムの振り返りが持たれます。皆様からいただいたアンケートなども分析しながら今後のJICAとNGOの連携による多文化共生のアクションについても話し合う予定です。

写真説明:「ワンチームとなって」JICA中部とNGOの運営スタッフ

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